代表取締役社長挨拶

20歳の頃、東京から太田へ来て、たまたま知り合った金谷自動車の金谷良夫さん。良夫さんは見返りを考えずに会って間もない私に引っ越しに使うトラックを快く貸してくれました。その後も仕事の無い私に親身になって相談にのってくださり希望通りの仕事まで用意していただきました。


良夫さんに紹介して頂いた会社は下田運輸さんでした。当時の社長さんの雅夫さんは昔ながらの強面の頑固社長という感じでした。都内へ牛乳を配達するお仕事です。高校を卒業し大学を中退、不動産の営業。私にとって全く別世界の仕事でしたが、車好きの私にはこれが天職となったのです。2トン車で都内の牛乳屋さん、個人宅を1日18件程の配送は決して楽な業務とは言えませんでした。母子家庭で育った私は生まれながら父親を知らず、男とは?男としての生き方?男の使命?が身につかないまま成人を迎えてしまいました。その私にとって良夫さん、雅夫さんとの出会いは一気に父を二人獲得したような物でした。当時は本当に世間知らずの私、時にはかなり厳しい事も言われましたが本当に親身になって男としての生き方を教えてくださいました。どんな人に対しても誠意を尽くす心、ハードな業務を乗り越える根性はお二人によって培われました。


私にとっての大きな財産であり、感謝してもしきれません。牛乳工場の皆様にも大切にして頂き常に感謝の気持ちでの業務をさせて頂きました。10年経ち、工場への信用を得た後に倉庫での業務の依頼がきました。そこから毎日早朝から倉庫業務、昼から都内への配送業務の二本立ての業務が始まりました。倉庫業務でも素晴らしい方々と出会え、色々な勉強をさせて頂きました。


そんな楽しい日々はあっという間にすぎて行きました。気付けば44歳。このまま皆さんのお世話になって、変わらず楽しい日々を過ごさせて頂くのも良いかと思いましたが、私の人生で『何かを残したい』という気持ちが強くなり、下田運輸の現社長さんに独立の相談をさせて頂きました。


私にできる事、それは『皆様が私にしてくれた事を今度は私が皆様に行う』自分の利益よりも他人の利益。それを引継ぎ皆様に貢献したいと思い、母の協力も頂き平成28年9月14日に会社を立ち上げました。


信頼できるスタッフに恵まれ、5台から始めましたが令和2年9月では28台まで増え安定した運営が続いております。


目標としまして、3年後には50台、5年後には60台そして2000坪程度の土地を新田付近に購入し事務所を建てる計画をしております。


スタッフその他の方々、『山一商事に出会えて良かった』と思って頂ける様に、日々精進し山一商事を運営していきたいと思います。